『無垢の祈り』お勧めしたくないけどお勧めしたい作品

Posted by 智:AKL on   0 comments   0 trackback


紹介するのを躊躇してしまう…


目を覆いたくなる残虐性


そこに救いは在るのか?


もしかしたら…


沢山のフミちゃんが日々『無垢の祈り』を捧げているのかも知れない


想像しなさい!と問いかけて来る








ここから➡︎ 『無垢の祈り』オフィシャルサイト

ここから➡︎ 映画.com『無垢の祈り』より「解説」お借りしました。

「『超』怖い話」などで知られるホラー作家・平山夢明の短編集「独白するユニバーサル横メルカトル」に収録されている一編「無垢の祈り」を、「アルビノ」「私の奴隷になりなさい」の亀井亨監督が映画化。暴力的描写や10歳の少女への虐待描写など、過酷な内容が含まれるため、亀井監督が自主映画として製作した。10歳の少女フミは学校で陰湿ないじめを受け、家に帰っても義父の虐待が日常化していた。母親は夫の暴力から逃げるため新興宗教にのめり込み、誰も助けてはくれない。絶望的な日々の中で、自分の住む町の界隈で連続殺人事件が起こっていることを知ったフミは、殺害現場を巡り、ある人に向けてメッセージを残す。

ここから➡︎ 「超」危険な映画『無垢の祈り』をカナザワ映画祭2016で上映決定

ここから➡︎ 観る側の倫理観を揺さぶる、殺人鬼に救いを求めた少女を描く『無垢の祈り』 【10/8公開】亀井亨監督×原作・平山夢明が語る「異様な空間だった」撮影現場

ここから➡︎ 亀井亨監督のMacをメンテナンスする




先日、渋谷 UPLINKで上映中の『無垢の祈り』を観に行って来た。

上映後、この映画を自主制作された亀井監督・原作者の平山夢明さん(ある役柄で出演もされています)・義父役のBBゴローさん・の舞台挨拶もあるということで楽しみに出かけて行きました。

渋谷 UPLINKはちょっと変わった映画館で…映画館というより小さなライブハウスのような雰囲気で

七尾旅人さんの『兵士 A』を8月 観に来たのが初でしたが、1番前の席はリゾートチェアの様な半分寝転んでいる体勢になる椅子で…そんなところも驚きでした。

今回も1番前の席、スクリーンから2~3m位の距離で鑑賞

予告編無しで本編

📽

学校帰りのフミちゃんが迷路のような狭い路地をどんどん歩いて行く

もう既にこの作品の世界観に引き込まれてしまった。引き返せない。嫌な予感!

ここであらすじを説明するつもりは無い。

言葉で説明したくない事が画面の中で行われている。

これを映画でやる事の意味…

主役の女の子の姿が儚いようで

内に秘めた激しい感情を唯一現す目、目、目

心を刺されました。

台詞も少なく、お母さんに「何処か行こう」「何故あの人は私達を殴るの」

たった10年程の人生で全てを諦めた様に日々を過ごすフミちゃん

知らない間に拳を握りしめながら身体を硬直させ 観入っていた。

そして…ある目的を持って毎日荒涼とした街を自転車で駆け抜けるフミちゃん。

この工場地帯の閉塞感がフミちゃんの心に寄り添って見える。

そんなところに行っちゃいけない…画面を見つめながら思うけど…

誰も心配してくれる人のいないフミちゃん

誰かが救うことは出来ないの?

誰かって?…母親は現実を直視せず宗教にすがり、フミちゃんの日々を蹂躙する義父

誰もいないんだ…誰も

犯罪現場の染みの跡に寝そべるフミちゃん

最後の叫びで腑に落ちる。

📽




上映後の舞台挨拶

平山さん監督さんBBゴローさん




原作者

映画化で原作の120パーセントを表現出来ていると満足げでした。

この映画を観に行こうというきっかけは…

以前から原作者の平山夢明さんの作品(実話怪談ではなく小説の方)が好きでして

ハッキリ言ってグロい表現が多くて吐きそう!ってなると思う

この『無垢の祈り』は、地図が主役の『独白するユニバーサル横メルカトル』が表題作の短編集の中の一編が原作になっています。

もちろん随分前に読んでいます。

平山作品を実写化する?とても一般公開は無理じゃないの?って皆んな思ったよね~

そうです、自主制作の自主上映

それでも観たいと思わせる魅力があるわけで…

平山作品は目も耳も覆いたくなる様な一生知らない方がマシくらいのインパクトがあるけれども

私には優しさという感情が湧いてくる作品達なんです。

何故 優しさ?

自分でもわからない…

上映後のトークで作品を作る時のイメージを

「浮かんでいる青雲の中からいろいろなものを剥ぎ取る感じ」

と話されていて「おお~」ってなりました。

私はこの方をある種の天才だと思っています。




義父役

今観た映画が初めての出会いなので、ちょっと、お出ましまでに怖いイメージ

が…それを平山さんわかってて、ちゃんと彼の演技を誉める

確かに映画を見て帰っただけだと怖い人のイメージのまま

彼は稲川淳二さんのモノマネをしているお笑いの世界の人です。

お笑いの人は怖い顔の人が多いと…例えばビートたけしさん、伊東四朗さん、の名前が上がっていました。

やはり亀井監督もBBゴローさんが役者向きのいい顔とおっしゃっていました。

確かに初出演の映画であの役を演じるのは並大抵では出来ません。

イメージぶっ壊すくらいの覚悟がないとね!

それ程のインパクトある、嫌~な下衆野朗でしたよ。




フミ役

主役の女の子フミ役の福田美姫ちゃん

凄い女優が出て来たもんだ…と拍手!

事務所がスターダストプロモーションという大手にも関わらず

何故この役を受けた?「芦田愛菜ちゃんに勝つにはこれをやらなきゃ」って…う~む凄まじいプロ意識

ちゃんと親子で納得して挑まれたとの事

監督は脚本も彼女には伏字をして見せたり、撮影の合間は飛び回るくらい自由に過ごすように配慮をされたそうです。




監督

亀井監督作品は初めてですが…もうディテールの天才ですね。

クネクネ迷路

川崎の工場地帯

フミの家

フミがインスタントラーメンを作る台所

事件の起きた廃工場

タイトルバックの夜景

人形での表現…これも怖かった(人形浄瑠璃を見ているような生々しさ)

そして…見事だったのが音の響きのひとつひとつ

殺人鬼については少し期待外れ…




平山さん地元の川崎の風景

私も生まれ故郷の原風景を思い出しました。

ずうっと前に潰れたアスパラ工場

広い敷地前に山のように積み上げられた缶詰の蓋

フリスビーのように飛ばして遊ぶ夕暮れ時

大きなバッタの群れが夕陽を背景に飛んで行く様

近づくと異臭が酷くて鼻をつまんで通り過ぎた澱粉の搾りかす置場

入ってはいけないと言われても内緒で遊んだ広大なベニヤ、チップ工場

ちぶたうしない川を遡って何処まで行けるかとか

誰も使っていない廃屋になった事務所の沢山の書類達を破ったり

裏山の木の蔓でブランコしたり

河川敷で刈られた草でベッドを作ったり

桃源郷のような小川の水を飲んだり

あの日の風や匂いまで覚えている

誰かと一緒だったような…1人だったような…




沙藤 一樹さんの『D‐ブリッジ・テープ』をどなたか映画化して下さいませんか?

THE BACK HORNの「羽根~夜空を越えて」を主題歌で

これも映像化は難しいだろうな~遠い目




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